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ありがたい一枚
(2008-09-25)
ジョアンのレパートリーのオリジナル曲を収めたCDだ。
ジョアンにはオリジナル曲が実は少なく、レパートリーの多くがカバー曲だということは、ボサノヴァ関連の文献でもライナーノーツでもしばしば指摘されている。
が、「オール・オブ・ミー」など一部を除いて、ほとんどは、こんにち聴くことが困難だった。
これを聴くと、ブラジルのポピュラー音楽が、かつていかに豊穣だったかがよくわかる。
田中勝則による秀逸な解説に加え、ブラジル本国でも復刻されていない曲が収められているというから資料価値も高い。
凄い!!!、凄すぎる!!!!!
(2007-04-17)
いままで数々のメディアによりジョアン・ジルベルトがボサ・ノヴァのパイオニアであること、またその音楽的才能がすばらしいことは伝えられてきた。当方もその音楽に触れるにつけ、その「スバラシサ」を感じてはきたが、このジョアンの元ネタ的なCDを聴くにつれ、その認識が甘っちょろかったことと同時に、背中に電撃が走るのを覚えた。ジョアンがいままで「カヴァー」してきた曲の原曲の数々がここにある。しかし、それは「カヴァーされた」と表現するにはあまりにも異なる趣の曲である。おもいきって言えば、これらの原曲のすべてをジョアンの表現は大きく凌駕している。ましてジョアンは原曲の形を大きく変えて、しかしそのスピリットにおいては決して漏らすことなく演奏し、歌いあげている。そして、原曲は原曲でどこか懐かしい風情とメロディーに満ちている。また古いレコードの再生時にお約束のごとく挟まっているプチッ、という針飛びもただの一曲もない。このCDを聴けば当時ブラジル国内を流れていた音楽の香りにじかに触れること出来、またそれをオリジナルといってもいいほどに生まれ変わらせたジョアンの天才に脳髄がシビレることだろう。
