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アイテム詳細

大崎 善生

講談社
グループ:Book
ランキング:10669
価格:¥ 680
発売日:2002-05
通常24時間以内に発送


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村山聖名局譜

カスタマーレビュー

悲しみ・慈愛・くやしさ・・・さまざまな感情が入り混じる本  (2008-12-18)
ある日の新聞で一人の若者の訃報を知った。
彼の名は村山聖。棋士、とあった。

その後、この本を手に取るまで彼のことは忘れていた。
なぜこの本を買ったのかはもう忘れてしまったが
以来、深い愛着と悲しみをこの本からは承けている。

この本の中には発病前の、聖少年の顔写真が載っている。
またこれがいい顔で、なんともやんちゃで意志の強そうな利かん坊なのだ。
病気は彼のいのちを奪っていってしまったが、この幼少時の顔に顕われた性格を
聖は最後まで持ち続けたのである。

厳寒の夜の公園で聖の手をさすり、身の回りの世話を楽しげに話す師匠のエピソードは
無償の愛が感じられて、私はいつも涙涙・・・となってしまう。
また、聖の持つ’一年間’という時間は、健康な人間の持つ’一年間’とは異なることを示す
エピソードでは怒りさえ湧き起こった。

聖が好きだった『宇宙の彼方へ』は、私も好きでよく聴いていたものだった。
また、大阪のシンフォニーホールへはよく足を運んでいたので
聖の見ていた風景を私も見ていたことになる。
同じ時代を、こんなに太くまっすぐがむしゃらに生きていた村山聖氏という青年を
亡くなるまで知らなかったことが私はくやしい。

命を燃やして生きた彼が羨ましい  (2008-11-06)
もちろん幼い頃から病を抱え、若くして亡くなってしまった事は悲しい事だけど、彼が命を燃やして将棋にかける姿には嫉妬を覚えた。僕はこれまで、これ程までに命を燃やせるものとは出会っていない。

天才棋士の生き様  (2008-09-28)
名人を目指した子供時代から夭逝するまでの天才棋士の生き様を綴ったノンフィクション。
病気を抱えて将棋に命を懸けた村山氏の人柄、人間関係などが良く書かれています。
将棋を知らない私でも読み物として楽しめました。
内容は決して明るいものではありませんが、著者は感情的になりすぎず冷静に客観的に書いているので、ウソくさくなく素直に読めます。読後、村山聖という人にとても興味を持ちました。

名人にならず亡くなってしまったのが残念  (2008-08-10)
病気というハンデがあるからこそ、1局の重みが誰よりも強く、死ぬ気で将棋に取り組む村山聖の姿勢が感動的だった。自分勝手で他人にもなかなか心を開かない村山だが、彼の姿勢には師匠や近所の人、奨励会の人たちが放っておけない何かがあり、その何かに誰もが惹き付けられてしまう。名人にならず亡くなってしまったのが残念でならないが、それでも将棋会の頂点であるA級の中でも他者を寄せ付けない強さを誇り、生涯を将棋にかけて生きた彼の人生は幸せだったと思う。

限りなく小説に近いノンフィクション、あるいは限りなくノンフィクションに近い小説?  (2008-08-01)
あえて皆さんとは少し違う観点で感想を書いてみますと、まず思ったのは、この本はノンフィクションなんだろうかということです。村山聖という棋士が存在したことは紛れもない事実ですが、本書に書いてある内容のどこまでが事実で、どこからが脚色で、どこからが創作なのかが判断できない、というもどかしさを感じました。村山聖と親交があったとはいえ、果たして他人の心の動きを克明に描ききることができるものなのでしょうか。筆者と村山聖の間にどのような付き合いがあって、二人の間でどのような会話が交わされたのでしょうか。もし前書きか後書きで、このような裏付けになる話が書かれていれば、ノンフィクションとしての安心感が増したように感じました。

逆説的な言い方をすると、こんな違和感を抱いてしまうのも、大崎さんの文章があまりに巧みだからかもしれません。もしへたくそな文章だったら、こんなことを考えもしなかったかもしれません。