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国会を動かすルールたち
(2006-09-12)
本書は京大における著者の講義(2単位?)をベースにした、
議会に関する法律についての書物です。
日本国憲法第四章国会、国会法、議院規則などが主な対象となっています。
同時に英米仏独の議会制度の紹介も詳しくなされており、
議会といっても国によって様々であることが実感できます。
本書を通読して第一に思ったのは、
日本の国会において先例がいかに重視されているかということです。
なぜなら、上記の法律よりも衆参の先例集への言及が遥かに多いからです。
また、施行以来60年が過ぎようとしている我が日本国憲法が、
実は統治機構の面で様々なほころびを生じていることも率直に認める必要があると思います。
この点、著者は憲法改正も視野に入れて提言をしていますが、
現在の改憲論のメインストリームは、9条・押しつけ憲法・美しい国などといった、
復古調あるいは軍事的なプレゼンスを示そうとするものばかり。
やり切れない気分です。
堅実な教科書
(2002-04-24)
政教分離や議会制度研究をカヴァーする有名憲法学者による,守備範囲ど真ん中の著作である.
つまり,本書は,筆者の強みを最も生かせるテーマなのであり,この分野の教科書として安心して読むことができる.議会制度について知りたければ,入門としてまず本書を読むべきだろう.
我が国の議会制の在り方として特徴的なのは,二院制を採っていることだ.一般に,二院制を採る国では,上院は,世襲貴族や学識経験者で構成されていたりする.我が国における上院=参議院は周知の通り民選であるが,その場合,参議院の存在価値は必ずしも明らかではないのではないか,という問題がある.
したがって,参議院の存在を正当化する何らかの「理由」があるべきなのだ.著者がどのような「理由」を採っているかは,各人が本書を読んで確かめて欲しい.
