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増田 悦佐

PHP研究所
グループ:Book
ランキング:43694
価格:¥ 1,680
発売日:2008-02-21
通常2~4週間以内に発送


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カスタマーレビュー

独自の視点で都市論を展開 - エネルギーがキーに  (2008-06-26)
今後はエネルギー効率が発展のキーファクターになるという、
独自の主張が展開されている。
いくつかの鋭い切り口も挙げられており、目から鱗の視点もあった。
しかし、2点ほど難点がある。
話があちこちに飛躍している箇所が多く、論旨の展開が分かりにくい。
起承転結にもっと留意して頂きたい。
また、特定の研究者を口汚く批判している部分も見受けられ、
物書きとして他著者へ当然払うべき敬意も感じられない。
ということで、星は3つにします。

目から鱗の「日本文明論」  (2008-04-23)
 経済の低迷・少子化・石油始め原料の値上げ等日本の未来に悲観的な見通しが巷に氾濫していますが、データを元にそれに真っ向から反論する日本文明論です。
 日本の強みは世界一のエネルギー効率の良さ!
その原因は、大都市圏への人口集中とその人々の足を支える鉄道ネットワーク、鉄道は大量輸送機関であり、人口が集中する大都市圏での交通インフラとしてその強みを発揮する。 日本の大都市圏での鉄道依存度の高さが諸外国と比較しての圧倒的なエネルギー効率の高さを支えている。 鉄道が衰退産業でしかなく車社会化してしまった欧米では最早日本の社会インフラには到底追いつけない。 この差が、今後エネルギー高騰する世界での日本の強みとなっていく。
 ではなぜ、日本だけがそうなったのかの欧米との歴史文化論等読んで見て納得できる部分が多くあります。
 日本に対するこういう見方もあったのかと新しい視点に気づかせてくれる本です。

大前研一やピーター・タスカに匹敵する論客の登場  (2008-04-05)
書店で見かけた時はこのタイトルからしていわゆる「トンデモ本」の一種かと思いましたが、著者略歴を信用して、中味は見ないで読んでみました。

もどかしいので結論から言いますと、これはまるでかつて大前研一やピーター・タスカが巻き起こしたような「逆転の発想」に満ちあふれた10年に一度の大傑作、全国民、特に学者や官僚諸君には必読の書であると断言させていただきます!

IT社会が到来しても、製造業はもちろんのこと、金融等のサービス業もFace to Faceの集積が何よりも大切。その高密度の集積を可能にするキーインフラこそ、日本だけが誇るネットワーク化された鉄道インフラである。 今後、ますますエネルギーコストが上昇し、また都市の犯罪も問題となっていく中、いち早く省エネを(鉄道インフラで)達成し、その鉄道のお蔭で、都市はアメリカのような野放図な郊外化とスラム化に至らずにすんでいるこの幸運。
いやはや、交通論や都市論から日本経済・社会の明るい未来が描かれようとは想像だにしていませんでした。

著者は「はじめに」の終わりで「異論のある方は、盛大にご反論いただきたい。実りのある論争のための資料をそろえて、首を長くして待っている。」と大見得。実際、「おわりに」では90冊以上にものぼる参考文献を列挙していますが、一方で、「今回不思議だったのは、「こんな本が書かれていたら、この論旨をもっと力強く伝えられるのに」というように心待ちにしていた本が、この本の執筆中に何冊か出版されたことだ。〜 そういう意味では、この本は形式的には私が単独で書いた本だが、実質的には時代の趨勢というえたいの知れない怪物と私の共著だと言ってもよい」とあり、確かに著者一人の「思いつき」から生まれた発想・思想ではなく、時代がこの本を産んだのだ、とさえ言えるかも知れません。

この本で書かれている未来が現実のものとなるよう、かなりの確信をもって、いまや信じています。

日本固有の「鉄道文明」が、「世界最強の秘密」  (2008-03-29)
以前、経済誌に本書の終章を基にした思われる『「高度に鉄道交通の発達した、日本(の土地や株)はエネルギーコモデテイーの代替投資先と成り得る。」→だから、日本経済を心配する必要は無い。』という記事が掲載されていた。
終章を読んで思い出した。

書面は、鉄道交通論にかかる内容に大部分が割かれており、そういったことに関心のない方には、やや退屈感を覚えるかも知れない。
(小生、子供の頃鉄道マニアであったが、やや苦痛に感じた。)

文明論の本なので、致し方ないかとは思うが。

都市文明論  (2008-03-15)
人は一人では生きていけない。だから寄り添って生活することになります。

その最たる物が「都市」な訳ですが、人が集まりすぎるゆえの弊害も出てきます。
大気汚染に犯罪、ゴミ問題。

世界最大の都市は居住人口からみると、東京(関東圏)になりますが、東京がいかに
成功している都市であるかを具体的なデータを駆使して実証していきます。
その重要な要素が鉄道である。と指摘します。

話は変わりますが、シムシティというゲームがあります。
工場や商業地域、道路などを作って都市を育てていくゲームなんですが、
道路をどう配置するか?がかなりの難問。道路が狭いと渋滞する。
交通量が増えて来ると大気汚染が深刻化する。
その解決策の一つが、道路をできるだけ減らして流通インフラを鉄道中心に置くこと。
図らずも、この本の主張と一致します。

ただ、この本は鉄道が全てでは無い、物流はトラックで人の移動は鉄道がベストミックスだと
述べています。また生活道路と幹線道路の速度制限をきっちり分けるべき。
生活道路と幹線道路との接続は信号ではなく、立体交差にすべき。
などの提言もなされています。

日本が比較的うまく実施している都市(交通)の実例をあげ、これをどう発展させて
いくべきか?をデータに裏づけられた理論を元に展開していきます。

読んでいて楽しくて、これからあるべき方向を示した良書。