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アイテム詳細

与謝野 馨

新潮社
グループ:Book
ランキング:25205
価格:¥ 714
発売日:2008-04
通常24時間以内に発送


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カスタマーレビュー

理性と世論  (2009-01-02)
政治家の与謝野馨氏の書物です。
市場原理主義を批判し、消費税10%を訴える内容となっています。
与謝野晶子の歌を引き、戦後平和主義民主主義の重要性をときます。
「人間の理性」を信用することを主張し「世論」を批判しています。

今更ながら国家割り勘論は秀逸  (2008-09-28)
 経済財政担当相を務めるベテラン議員(これを書いている時点で70歳)に
よる一冊。

 新書という体裁、その上ページ数も少ない(後書までいれて190pしかない)
議員としての生い立ちや大物政治家のエピソードなど、読みやすくする工夫を
行った為、政策の細かい部分までは触れられていません。

 しかし−今更なるも、ここまで喝破する人もいないのだ−国家は巨大な割り勘
組織というキーワードを元に何故に消費税増税が必要なのか?埋蔵金は当てに
ならないのか?等を説明しています(消費税率を10%にしないといけない=それ
で良い理由が無いのは残念)。

 マニュフェストだけでは伝わらない「政治家の考えていること」を、自分の
言葉で分かりやすく有権者に問うている、その上財布にも優しい、という点で
一読すべき一冊だと思う次第です。

期待しています。  (2008-09-14)
福田首相の突然の退任で、自民党は総裁選になり、その行方についてはどうなるのかわかりませんが、与謝野さんは報道によれば麻生さんの対抗馬と見られているようです。
その与謝野さんがお書きになったこの本を読ませていただいて、少なからず応援したくなりました。TV画面で拝見する時も、余り飾らないような感じの方だなと思っていたのですが、この本は、それを裏付けてくれるような印象を持ちました。さすがに血筋といいますか、文学的センスといいますか、非常に読みやすかったです。

この本は、3つのパートに分かれた構成になっています

1.与謝野さんから見た、安部、小泉政権の総括
2.与謝野さんご自身の半生
3.政治に対する考え方、政治家のあるべき姿、政策論


現役の国会議員だけに間近でご覧になった安部首相、小泉首相像は新聞やTVではうかがい知れない面がわかり、ははあ、こういう事情だったのか、とか、こういうことだったのか、とその時々を思い起こさせる臨場感があります。

お名前からも判るように、著者は与謝野鉄幹、晶子を祖父、祖母に持つちょっと文化の香りのする方ですね。その鉄幹、晶子夫妻は文学史上に残る方ではありますが、生活は苦しかったようです。鉄幹・晶子夫妻のご次男が著者の父親で、外交官でした。その為、著者は海外生活が長く英語の方がよく理解ができたそうです。日本ではまったく勉強ができなかったが海外に行って自信を取り戻したように書かれています。日本では東大を目指しますが、落第。駿台予備校にも落第。最初の挫折と仰っています。一日16時間の猛勉強の末翌年東大に合格したけど、勉強に身が入らず野球部に籍を置いたけれども一浪の影響もあったのかマネージャーであったことなど、半生を興味深く読ませていただきました。

議員になってからは何度か落選も経験されておられます。タイトルの「堂々たる政治」は、人気取りに走るばかりが政治家ではなく、言うべきことを堂々と語れる政治家を目指す著者の心情を表しているのでしょう。兎角政治家は色眼鏡で見られがちです。腹黒い、偉ぶっている、お金に汚い。そういった面を見せ付けられているせいもあるでしょうが、天下国家の志を抱いて国会議員になられている方も大勢おられるはずです。そういったことを期待させてくれました。

財政再建派、与謝野氏の著作。  (2008-08-16)
現経済財政担当大臣、与謝野氏の著作。いわゆる上げ潮派に批判的で、財政再建派の代表的人物。

氏によると、上げ潮派は、2%程度のインフレ率を作るから4〜5%の名目成長率を達成できると考えているという。インフレ時の一番の被害者は、年金生活者になるという。増税しないというのは、一見弱者の見方のように見えるが、政策インフレによる財政再建は、高齢者狙い撃ちのステルス型増税による財政再建に他ならないとする。
(この点は、いわゆる経済成長論者の中川秀直氏は「増税しない」とは言っていないので、ここでの与謝野氏のとらえ方と少しずれるところもあるかもしれない。)

いわゆる成長率論争については、旦那が重役になったときの年収を前提として借金計画をする主婦はどこにもいないのだから、成長率より金利が低いことを前提に財政再建計画を立てるべきでないと述べている。

国民については、国と自分を分けて考えがちなのではないか、と苦言を呈している。国は巨大な割り勘組織であるとし、例えば薬害被害者に救済策として国が費用を負担するということは、薬害で被害をこうむった方々を、皆で割り勘して支えることだという。国の借金は、国民の借金であるし、税負担という苦い薬を飲む前に、国民と国家は同じだということを理解して欲しいという。

外交官の子供としての生まれ、戦争体験、大学、社会人、中曽根さんの議員秘書、議員当選後など、いままでの人生についても語られている。この本の帯には、「耳障りなことを言う。それが私の仕事である。」とあるが、事実を隠し立てせず事実として伝えることが、本の基調にあると思う。専門的なことは書かれていないが、政策論調に関することは、過不足なく分かりやすい言葉で書かれている。この本からは、事実をありのままを伝えようとする姿勢が伝わってくる。




官僚派的な本ですね  (2008-06-08)
いわゆる財政再建派VS上げ潮派といわれる自民党内の政策論争で、財政再建派に立つ与謝野氏の思いをまとめた本と言える。一方の上げ潮派と言われる中川(秀)氏も「官僚国家の崩壊」という本を出版しているので、読み比べると良いと思う。

政治家の本というと、なかなか手に取りずらいものであるが、薄くてすらすら読めるので、電車の中でパラパラ読むこともできる。

この本の中で、上げ潮派を楽観的と批判し、将来の国民の負担を憂慮して、今時点で国民に負担増をお願いすべきだというのが、基本線になっているようだ。中川氏の本と読み比べてみての感想であるが、中川氏も財政再建に反対と言うことは述べていないので、個人的には「財政再建派」という括りはちょっと違うような気がした。

与謝野氏らの考え方は、堅実さを基軸とする、企業で言うと「財務部門」の考え方、中川氏らの考え方は、経済成長を高めることを第一に考えた、企業で言うと「営業部隊」の考え方と言う違いと言え、どちらも日本という赤字企業の将来を憂えていると言う点では、経路は違っていても、目的地は同じと言える。

もう一点、大きな違いを挙げるとすれば、与謝野氏らの考え方は、官僚に対して「性善説」を前提としている点であろう。社会保障費の急激な拡大が目の前に迫っているので、埋蔵金の発掘や官僚批判で問題を先送りする時間など無い、消費税も踏まえた抜本的な対策が必要との主張である。

この「官僚派」の考えが国民に受け入れられるか、このような政策が強い決意で遂行できるか、今後の与謝野氏の活躍次第と言えるが、ねじれ国会の中で、ワイドショー的な「政局」のゴタゴタは見飽きたので、これからの我々の将来を議論する「政策」の盛り上がりを期待したい。

ただ、本書の内容は、たくさんの人に読みやすいようにということを趣旨としているためか、消費税以外の部分で具体的な提言が少ないような気がした。

本書との読み比べで言えば、高橋洋一氏の「霞ヶ関埋蔵金男が明かす「お国の経済」」も、スラスラ読める上で与謝野氏と意見が異なると言う点では、手に取るのも面白い。