2009年3月アーカイブ

麻生首相は31日、国会内で政府・与党幹部と会い、09年度補正予算案の編成も含む新たな経済対策を、4月中旬までにまとめるよう指示した。財源として、赤字国債の発行の容認にも踏み込んだ。新年度当初から内閣が補正予算の編成に取り組むのは異例なうえ、与党内ではさらに減税措置などを分離して盛り込む09年度の第2次補正予算案を編成する考えも浮上した。

 日本経済新聞社とテレビ東京が27―29日に共同で実施した世論調査で、西松建設の巨額献金事件で秘書が起訴された民主党の小沢一郎代表について「辞任すべきだ」が64%で「続投は妥当だ」の22%を大きく上回った。麻生内閣の支持率は25%で、2月の前回調査から10ポイント上昇した。20%台を回復したのは昨年12月以来。不支持率は13ポイント低下し、67%だった。

 小沢一郎民主党代表の公設秘書が起訴されたことを受けて、同党県連の簗瀬進代表は二十四日深夜、「今回の事件を政権交代に向かう最大の試練と受け止めつつ、事件の説明責任を果たしながら『政治とカネ』の問題についての抜本的な取り組みをしていきたい」との談話を出した。

 同党県連幹事長の佐藤栄県議は二十五日、取材に対し「(小沢代表が二十四日夜の記者会見で)国民に向けて真剣に話をしたので、それなりに理解を得られたのではないか」として、続投を支持する考えを示した。ただ「今後、秘書の追起訴など新たな事実が出てきたら、この限りではない」とも述べた。

麻生首相は26日、ロンドンで4月2日に開かれる金融サミット(G20)への出発前の週明けに記者会見し、政府として追加経済対策の策定を表明する方針を固めた。策定期限や財源なども明らかにする見通し。首相はすでに今月13日、与党に策定を指示しているが、27日にも09年度予算案と関連法案が成立する見通しが立ったため、態度を正式に表明することにした。

民主党の「次の内閣」(NC)文部科学担当の小宮山洋子衆院議員は25日昼、国会内で記者団に対し、続投を表明した同党の小沢一郎代表について「政権交代のための態勢をとることが第一だ。本当はここでお引きいただくのがいい。

北朝鮮の長距離弾道ミサイルに対する政府のミサイル防衛(MD)に関し、政府高官が「当たるわけがない」と発言したことについて、中曽根弘文外相は24日午前の閣議後の記者会見で、「そういう発言は存じないが、難しいのは事実でしょう」と述べ、政府高官の発言に一定の理解を示した。外相の発言だけに、今後、問題視される可能性もありそうだ。

甘利明行政改革担当相と河村建夫官房長官は23日午後、国会内で会談し、中央省庁の幹部人事を一元管理する「内閣人事局」の局長ポストを官僚出身の官房副長官に兼務させることで一致した。

舛添厚生労働相は19日の閣議後の記者会見で、新たな雇用対策として、「1兆5千億円規模の対策を打ち出したい」と表明した。雇用情勢の急速な悪化を受けて、仕事を分かち合う「ワークシェアリング」の推進や、失業者の生活支援の拡充が柱。財源は財務省と調整に入るが、09年度補正予算を念頭に一般会計や労働保険特別会計からの支出を検討中だ。

 舛添氏によると、新たな対策は(1)ワークシェア促進のための雇用調整助成金の拡充(2)雇用保険の枠組みから外れた失業者を救うセーフティーネット(安全網)の創設など。これまでの与党のプロジェクトチームが検討していたものが中心となる。舛添氏は財源について、「この厳しい状況は財政出動をしないとクリアできない」と述べた。雇用対策では08年度1次補正予算で99億円、2次補正で4千億円をすでに計上、今回の1兆5千億円はこれらを大幅に上回る。

消費税率を2011年度にも引き上げる方針を付則に盛り込んだ税制改正法案など09年度予算関連法案は18日午前の参院本会議で趣旨説明と質疑を実施し、審議入りした。政府・与党は予算案とともに年度内の成立を目指す。民主党は経済情勢などに配慮し、採決の引き延ばしは控えて月内の成立を容認する方向。

民主党の小沢代表は17日の党役員会で、西松建設からの違法献金事件で公設第1秘書が逮捕されたことに関し「来週にある種の結論が出ると思うので、その時に改めて考えを話したい」と語った。出席した党幹部が明らかにした。来週の24日には秘書の勾留(こうりゅう)期限が切れ、東京地検が起訴するかどうかを判断する。

与謝野馨財務相は16日午前の参院予算委員会で、ロンドン郊外で開かれた20カ国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁会議に関し「何とか世界経済の危機を克服しよう、金融システムを安定化させようということでは強い意志の一致がある。

2016年の東京五輪招致を進める衆院決議が、17日の本会議で行われることになった。与党と民主党が13日の議院運営委員会理事会で合意した。民主党はこれまで難色を示していたが、与党案にあった国の財政負担に関する文言を削ることで妥協した。

 決議案は「64年の東京五輪以来となる五輪夏季大会の開催は、国際親善とスポーツ振興にとって極めて意義深い」とし、衆院として「活動を強力に推進するとともに、準備態勢を整備すべきものと認める」と明記している。

参院予算委員会は12日午前、麻生太郎首相と舛添要一厚生労働相らが出席し雇用、経済、社会保障に関する集中審議を行った。首相は衆院解散・総選挙に関し「国民に問うべきは与野党の政策の違い。政権担当能力を争う」と強調。同時に「景気状況によって解散を決めることはないが、景気を良くするのが与えられた使命だ」と述べた。

舛添要一厚生労働相は11日の参院予算委員会で、年金記録の訂正など国の責任で支給が遅れた場合、利息の上乗せを検討する考えを示した。尾立源幸氏(民主)への答弁。

 尾立氏は、日本郵政が全国11のメルパルク(旧郵便貯金会館)での事業を、結婚式サービス業の「ワタベウェディング」に事実上譲渡した契約に関し、「巨額な資産がチェックなしで売却された」と鳩山邦夫総務相に調査を要請した。

大阪府の人口が平成17年現在の約882万人から、30年後の47年には約763万人と、120万人近く減少するとみられることが10日、府の試算でわかった。大阪市の人口(約265万人)の半分近くが減る計算で、大阪万博が開かれた昭和45年とほぼ同じ人口規模。65歳以上の高齢者が約100万人増える一方で、15歳未満の年少人口が約50万人減るなど、「少子高齢化」がより深刻になることが裏付けられた。

元北海道・沖縄開発庁長官の稲垣実男氏(80)が5日に東京都新宿区内の自宅マンションで死亡していたことが9日分かった。警視庁牛込署によると、死後数日経過しており、病死とみられる。

 同署の調べによると、稲垣氏の関係者が5日、稲垣氏が室内で死亡しているのを発見し同署に届けた。

 稲垣氏は平成8年に成立した第2次橋本内閣で北海道・沖縄開発庁長官を務めたが、12年6月の衆院選で落選して政界を引退した。

■鳩山総務相「経営に影響も」…中止までは求めず

 鳩山邦夫総務相は6日午前の記者会見で、日本郵政側が週内に始める予定だった東京中央郵便局の本格的な解体工事の延期を要請し、同社が受け入れたことを明らかにした。ただ鳩山氏は、建物を所有する郵便局会社が年間約100億円の収益を見込む再開発計画自体については「郵便局会社の経営にすごく響くことも考えられる。できるだけ文化財として残る形で開発できないか考えていきたい」と述べ、中止までは求めない考えを示した。

定額給付金の支給が5日、全国トップを切って北海道西興部(にしおこっぺ)村と青森県西目屋村で始まった。対象者の確定など煩雑な事務作業から大半の市町村が4月以降の支給となるなかで、「一日でも早く村民に」と準備を進めてきた。

 西興部村では役場の担当者が同日正午、金融機関への振り込み手続きをした。午後から村民が口座から引き出せるようになった。

 この日は朝から村民が役場を訪れ、申請手続きをした。また、役場には警察官が立ち、定額給付金の支給を装った振り込め詐欺への注意を呼びかけた。

 西興部村では2月17日、村議会が給付金1820万円を含む補正予算案を可決。同24日に対象者に申請書類を発送した。3月2日から申請受け付けを始めており、4日までに55%にあたる367世帯が申請済みだ。今のところ全員が振り込み希望というが、希望者には現金でも支給する。

 小沢一郎民主党代表の資金管理団体「陸山会」が、準大手ゼネコン「西松建設」(東京)から事実上の企業献金を受けていた政治資金規正法違反事件で、逮捕された小沢氏の公設第1秘書で、陸山会の会計責任者、大久保隆規容疑者(47)が、西松側に対し、献金額や献金先を具体的に指示していたことが4日、捜査関係者の話で分かった。

  [グラフ]西松建設からの金の流れ

 東京地検特捜部は4日正午ごろ、民主党岩手県第4区総支部が入る同県奥州市の小沢一郎民主党代表の事務所の家宅捜索を開始、2億円近くにのぼる違法なトンネル献金が、小沢氏側の政治団体の主導で行われてきたとみて、実態解明を進めるもようだ。

 民主党の小沢一郎代表は4日午前、党本部で記者会見し、準大手ゼネコン「西松建設」からの資金提供を巡る公設第1秘書の逮捕について「何らやましいことはない。それによってどうこうとは考えていない」と述べ、自らの代表辞任を否定した。同時に「総選挙が取りざたされているこの時期に異例の捜査が行われたことに非常に政治的にも法律的にも不公正な国家権力、検察権力の行使だという感じを持っている」と強調した。

 世界的な景気低迷で企業の事業縮小が進むなか、派遣労働者の「2009年問題」で、失業者の大量発生が懸念されている。労働者派遣法の改正で認められた製造業への派遣期間が、今年から期限切れを迎えるためだ。「雇い止め」や「派遣切り」の最初のピークは年度が切り替わる2~3月とみられており、非正規労働者の支援団体などは、この時期に集中的に相談会などを予定している。

 「もう少し働いてほしいといわれていたのに、突然3月末で終わりと通告された」。個人加盟の労働組合「なかまユニオン」(大阪市都島区)には、デザイン会社に勤務する派遣労働者の女性からこんな相談が寄せられた。同ユニオンの井手窪啓一執行委員長は「2009年問題の影響が早くも出始めていると予想される」と警戒を強める。


 大阪労働局などによると、派遣労働者の「2009年問題」は当初、企業の労働力確保と偽装請負防止の観点で問題視されていたが、世界的な景気の悪化で企業側はこぞって減産態勢にシフトしたことで、状況は一変。企業側の雇用調整に派遣期間の期限切れが重なり、21年中に「派遣切り」や「雇い止め」が大量発生することが危惧(きぐ)されている。