政府・与党は09年度税制改正で、低燃費車などの自動車重量税を軽減する優遇税制の検討に入った。景気減速で低迷する自動車販売を後押しする狙いに加え、重量税の税率引き下げを求めている公明党への配慮もある。与党税制調査会が12月中旬にまとめる税制改正大綱に具体策を盛り込むことをめざす。
2008年11月アーカイブ
28日の党首討論は、内閣支持率が低迷し、失言続きの麻生太郎首相(自民党総裁)が“麻生節”を封印し、慎重な発言に終始したのに対し、討論下手を自認する小沢一郎民主党代表が、平成20年度第2次補正予算案の今国会提出見送りを「国民への背信」とする論法で、押し気味に討論を進める「逆転現象」(自民党閣僚経験者)となった。しかし、解散権を持つ首相は、小沢氏が改めて早期の解散を求めたのに対し、衆院選は4月以降になることを示唆。小沢氏には首相を追い詰めようとすればするほど解散は遠のくというジレンマもある。(榊原智、斉藤太郎)
「きょうの党首討論に負けたら終わりだ」(麻生首相周辺)
首相はこの日、背水の陣に臨む心境だった。国会での論戦に自信を持っていた首相は、もともと党首討論を小沢氏を圧倒する「得点稼ぎ」の場と考えていた。
だが、逆風下の首相には勢いがない。党首討論で大きなミスを犯せば、政権運営を直撃する正念場になっている。それを自覚する首相は入念な準備を行った。
総務省は28日、新総合経済対策の定額給付金について都道府県と政令指定都市を対象に説明会を開き、支給方法の原案を公表した。所得制限は設けず、支給は口座振り込みにすることを基本に、年度内の給付をめざすとしている。
支給額は1人1万2千円で、65歳以上と18歳以下は1人2万円。与党合意では所得制限は市町村が実情に応じて決めるとされた。総務省は、所得制限は市町村の事務負担が増すうえ、判断の「丸投げ」と批判されていることもあって、「所得を基準とする給付の差異を設けないことを基本とする」と明記した。
市町村の判断で所得制限をする場合については、10年5月ごろに09年の所得を確認し、基準を超えていれば返還を求める方式を示した。基準は年間所得1800万円を下限に各市町村が定める。所得制限をしない場合でも、「市町村は一定の考え方により、受給の辞退を呼びかけることができる」とした。
大阪府の橋下徹知事は26日の記者会見で、厚生労働省が新型インフルエンザ対策としてタミフル備蓄のための財政負担を地方に求めていることについて「本当にバカげている。あきれる」と酷評した。
全国町村会(会長・山本文男福岡県添田町長)は25日、定額給付金について所得制限を設けないことを申し合わせた。全国市長会(会長・佐竹敬久秋田市長)も同日、正副会長など80人の市長を対象とするアンケートで約9割が所得制限に否定的だったとする結果を発表。政府・与党が市区町村に「丸投げ」した所得制限は、大半の自治体で実施されない見通しが強まった。
「政局より政策」を理由に衆院の解散・総選挙を先送りした麻生首相が、金融サミットやアジア太平洋経済協力会議(APEC)など一連の外交日程を通じ、率直に主張をぶつける「直球外交」を展開している。しかし、結果は空回り気味。定額給付金などをめぐる内政の迷走を外交で挽回(ばんかい)するのは容易ではない。
民主党の小沢代表は23日のNHK番組で、政府が第2次補正予算案の提出を年明けの通常国会に先送りすれば、民主党独自の経済金融対策法案を今国会に提出する考えを示した。麻生政権が「政局より政策」と言いながら、景気対策の柱となる第2次補正予算案を先送りする矛盾をあぶり出し、政権の弱体ぶりを印象づける狙いがある。
国土交通省が、道路整備計画作りのもととなる中心データを「下方修正」する。今後の交通量見通しでは、2020年ごろまで増え続けるとしていた従来予測を改め、おおむね横ばいから減少に向かうとする。道路がもたらす時間短縮などの経済効果見積もりも引き下げる。「道路整備に関する見通しは過大」との批判を踏まえた方針転換で、計画中の道路の選別と見直しにつながるのは必至だ。
舛添厚生労働相は21日の衆院厚生労働委員会で、同省にかかわる分野で麻生首相らが不適切な発言を続けたことの火消しに追われた。「政治家の発言は自由」とする舛添氏も、相次ぐ身内の発言には苦り切った様子だった。
野党側が取り上げたのは、麻生首相の「(医師は)常識が欠落している人が多い」という発言と、津島雄二税調会長(元厚相)が元厚生事務次官宅連続襲撃事件について、「厚労省の仕事の成果を評価できないような論評ばかり。その結果、理不尽な行為につながったら残念だ」と、事件とメディアなどの論評を関連づけて語ったとされる発言。
金子一義国土交通相は21日の閣議後の記者会見で、道路特定財源の一般財源化で地方に1兆円を配るという麻生太郎首相の指示について、「道路財源の中のやりくりでは少し無理が出てきている」と指摘、財源は国税全体で考える必要があるとの考えを示した。2009年度に道路特定財源が一般財源化した後も、道路整備に必要な予算を確保することを狙ったものだ。
金子国交相は道路特定財源が一般財源化すれば「金に(道路整備に使うという)色目はなくなる」と話し、地方に配る財源を道路特定財源だけに求める議論の流れに疑問を投げかけた。道路特定財源が減れば、道路の整備計画が圧縮されてしまうことをけん制した発言とみられる。
鳩山総務相は19日、政府の新総合経済対策に盛り込まれた総額2兆円の定額給付金について「事務費は800億円を想定している」と述べた。
06年度に医療や年金、介護などに税金や公的保険から支払われた社会保障給付費は、過去最高の89兆1098億円となったことが18日、国立社会保障・人口問題研究所のまとめで分かった。
道路特定財源の一般財源化に伴って1兆円を地方に回すとした麻生首相の指示をめぐり、自民党のプロジェクトチーム(PT、谷垣禎一座長)は、道路整備も含めた公共事業に使い道を限定した交付金を創設し、地方に配分する案をとりまとめる方向で調整に入った。12月上旬に結論を出す方針だ。
愛知県の裏金問題で、毎日新聞が県の内部調査の手法などについて県議にアンケートしたところ、回答した全員が「(調査対象外となっている)会計検査院の指摘事項以外の不正経理も調査すべきだ」と回答した。03~07年度という対象期間についても回答者の約3割が「不十分」と答えた。議会側が調査に満足していない現状が明らかになった。
衆院解散・総選挙が先送りされる公算が大きくなる中、自民、民主両党が選挙態勢の引き締めに腐心している。候補者の活動がいったん緩めば再び臨戦ムードを高めるのが容易ではないとみるためだ。ただ、いずれ選挙資金や士気低下の悩みに直面するのは必至で、衆院選時期をにらんで消耗戦の様相を呈している。
【ワシントン=松村愛】中川財務相は14日夜(日本時間15日昼)、当地で中国、韓国両国の財務相と会談し、「世界的な金融危機に効果的に対応するため、3カ国の金融協力の強化が必要」との声明を発表した。
声明では、通貨暴落に備えて日中韓が結んでいる通貨交換協定の規模拡大で合意。通貨ウォンの下落が続く韓国に対し、外貨準備が潤沢な日中両国が支援することを念頭に置いたものだ。さらに東南アジア諸国連合(ASEAN)を加えた13カ国で通貨交換協定を一本化する作業を急ぐとした。
政府は13日、麻生太郎首相が14、15日にワシントンで先進国と新興国の20カ国・地域(G20)が参加して開かれる金融危機対策のための緊急首脳会合(金融サミット)で提案する内容を明らかにした。提案は「危機の克服」と題し、新興国への経済支援などを担う国際通貨基金(IMF)を強化するため、最大1000億ドル(約9兆6000億円)規模の資金を拠出することを表明する。
IMFの強化については、権限を保持したい先進国と発言権の拡大を求める新興国が激しく対立している。欧米の金融危機が国内経済に大きな影響を及ぼしている日本と同じ立場にある中国やブラジルなどの新興国の主張を取り込み、両者の「橋渡し役」を務めることで、危機対策に貢献することを狙っている。
社会保険庁の後継組織として10年1月に発足する「日本年金機構」の設立委員会(委員長・奥田碩トヨタ自動車相談役)の初会合が12日、厚生労働省で開かれ、職員の採用基準や労働条件に関する議論が始まった。ずさんな年金記録管理や「ヤミ専従」問題など相次ぐ不祥事の根底にある職員の意識の甘さや、問題を放置してきた組織の体質改善が最大の課題になる。
自民党税制調査会は将来の消費増税に合わせ、高所得層の所得税引き上げや相続税強化、低所得層の税負担軽減などの「格差是正税制」の検討に入った。消費税は「所得が低いほど負担が大きい」との批判があるため、高所得者らへの課税強化で不満を抑える狙いだ。
政府は、企業の資金拠出などで従業員による自社株の大量購入が可能になる「従業員株式所有制度」(ESOP)の指針をまとめた。企業から独立した組織を新設することで、資金を借りて株安時に自社株を一括購入することもでき、従業員が大株主として経営に参画しやすくなる。
那覇市長選が9日告示され、翁長雄志(おなが・たけし)、平良長政(たいら・ちょうせい)、屋良朝助(やら・ちょうすけ)の3氏が立候補を届け出た。自民、公明の推薦で3選を目指す翁長氏に対し、平良氏は民主、共産、社民、国民新、沖縄社会大衆の5党の推薦。事実上、前回に続いて「自公」対「反自公」の構図となった。16日に投開票される。8日現在の有権者数は24万4737人。
政府予算や補助金の目的外使用を防ぐため、不正支出にかかわった公務員を処罰する新法づくりに、自民、公明両党の「会計検査院に関するプロジェクトチーム」が着手した。会計検査院の機能強化の一環。今国会中の法案提出を目指す。
追加経済対策を実行するための2008年度第二次補正予算案の扱いを巡って、麻生太郎首相と与党の思惑にズレが生じている。首相は11月末までの臨時国会の会期延長も視野に入れて会期内提出を探るが、混乱を避けたい与党内には来年1月召集の通常国会への先送りもやむを得ないとの空気が広がりつつある。衆院解散戦略とも絡むだけに、首相は難しい判断を迫られる。
厚生労働省は6日、75歳以上が対象の後期高齢者医療制度で、6月に政府・与党がとりまとめた低所得者への軽減策を反映した保険料額を明らかにした。全国平均では1人あたり約7万2千円から約6万5千円になった。
自民党最大派閥の町村派(89人)の幹部が5日、東京都内のホテルで会合を開き、麻生政権とどうかかわっていくかなど、同派の運営方針を話し合った。森元首相をはじめ安倍元首相、細田博之幹事長、町村信孝前官房長官、中川秀直元幹事長、山崎正昭参院幹事長らが出席した。
「我が国が侵略国家だったのはぬれぎぬ」などとした論文を書いて更迭された航空自衛隊の田母神(たもがみ)俊雄・前航空幕僚長(60)=3日付で定年退職=が応募した懸賞論文に、少なくとも50人を超える自衛隊員が投稿していた可能性があることが4日、防衛省の内部調査でわかった。同省は全国の部隊まで広げて人数を確認し、投稿の経緯や内容に問題がなかったか調べている。
昨年7月の新潟県中越沖地震で被災して停止中の東京電力柏崎刈羽原子力発電所を抱える同県柏崎市で、9日告示の市長選が早くも過熱している。立候補予定の2人はともに早期の運転再開を求めてはいるが、原発城下町の将来像として、現職は「原発依存からの脱却」、新顔は「原子力行政の推進」を訴える。首都圏へ電気を送る街の市民は、どちらを選ぶのか。
民主党「次の内閣」(ネクストキャビネット)で経済産業大臣を務める増子輝彦参院議員(61)=福島選挙区=が、マルチ商法に絡んで経産省から昨夏に業務停止命令の処分を受けたインターネット機器販売「ユナイテッド・パワー」(東京都新宿区)の監査役に就き、月20万円の報酬を得ていたことがわかった。
民主党は政府の追加経済対策への対案となる経済・金融危機対応策をまとめた。次期衆院選マニフェスト(政権公約)で掲げる主要政策に加え、中小企業への金融機関の貸し渋りや貸しはがしを監視する第三者機関設置を柱とする地域金融円滑化法案の制定を盛り込んだ。内需主導への転換で家計の可処分所得を増やす政策を列挙している。
「日本が侵略国家というのはぬれぎぬ」。航空自衛隊の航空幕僚長が自らの論文で、過去の戦争を正当化していた。「我が国は日中戦争に引きずり込まれた被害者」と独自の歴史観を展開し、その内容は政府見解と大きく異なる。「猛将」とも評された空自トップは、公表されたその日に更迭された。