2008年8月アーカイブ

福田首相は9月12日に召集される臨時国会の所信表明演説で、基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)を11年度までに黒字化する財政再建目標の堅持を改めて表明する方針を固めた。与党内に景気対策を優先して目標時期を遅らせるべきだとの声もあるなか、財政健全化路線の堅持を強調して「バラマキ」圧力をかわす必要があると判断した。

 新党に参加するため民主党に離党届を出した姫井由美子参院議員(49)=岡山選挙区=が29日、一転して離党撤回を表明した。「姫のご乱心」に振り回された地元有権者らは、あっけにとられている。

 岡山市の会社員男性(36)は「あの人は何がしたいのか分からない。自分のためだけに行動しているとしか思えない」と冷ややか。同市の無職女性(74)も「政治に携わる人として信用できない。民主も(復帰を)受け入れるのはおかしい」と眉をひそめた。

 谷垣禎一国土交通相は29日の閣議後の記者会見で、総合経済対策の柱の1つである高速道路の通行料金引き下げを10月をめどに始めることを正式発表したうえで、「一部は9月中旬に前倒ししたい」と述べた。原油価格高騰の影響など物流業界のコスト負担をできるだけ早く抑える必要があると判断した。前倒しする高速道路の区間は検討中。

 政府は27日、週内にまとめる総合経済対策に、中小企業の資金繰り対策費約4千億円を盛り込むことを決めた。臨時国会に提出する08年度補正予算案に計上する。信用保証制度を新設・拡充する方向で、実際に新規貸し出しに回る額は数兆円に上ると見込まれる。対策全体の事業規模は8兆円程度とみられ、大半を中小企業支援策が占めることになりそうだ。

 政府・与党が臨時国会の会期を9月12日から11月20日までの70日間とする方針を決めた。福田首相にとっては、対決姿勢を強める野党だけではなく、年末年始の衆院解散・総選挙を求めて内側から揺さぶりをかける公明党など、与党との間でも緊張関係を強いられる国会となる。解散・総選挙や自らの進退をかけた決断を迫られる可能性もある。

 政府・与党がまとめる総合経済対策の政府側の原案がわかった。原油価格の高騰や景気悪化に対応する「安心実現のための総合対策」と名付け、08年度補正予算と09年度予算を一体編成する考え方を明記。財政再建路線を維持するため、バラマキにクギを刺している。与党と最終調整したうえで、週内に決定する。

 臨床研修制度や医学教育のあり方を見直そうと、舛添厚生労働相は24日、文部科学省と合同で検討会を設置する方針を明らかにした。現在2年間の研修期間を1年間に短縮することの是非や、医学部を卒業する前の教育内容、研修内容の見直しなどが議題になる見通しだ。

金融庁は09年度の税制改正要望で、高齢者や小口投資家の株式投資を促進するため、一定金額までの株式の売却益や配当金にかかる税金を非課税とする「投資マル優制度」の創設を求める方針を固めた。「貯蓄から投資へ」の流れを加速させる狙いだが、実現するかどうかは不透明だ。

 厚生労働省は22日、2007年度の公的年金(厚生年金と国民年金)の運用報告書を発表した。それによると、将来の給付に備える積立金は同年度末現在で138兆6485億円と、1年前に比べ10兆4852億円減少した。株式などで行っている市場運用が米国の低所得者向け高金利型(サブプライム)住宅ローン問題の影響を受け、大幅な損失を被ったことが響いた。積立金の減少は2年連続で、マイナス幅は自主運用がスタートした01年度以来、過去最大。

 文部科学省は、09年度予算案に向けた概算要求で、教員給与を「マイナス要求」する方針を固めた。一般公務員より優遇が法律で義務づけられている教員給与を引き下げる政府内合意に基づいた内容だが、文科省もこれまで教員給与の充実を求めてきただけに教育現場から反発が出ることは必至だ。

 概算要求では、教員に支払われている義務教育等教員特別手当を現在の本給の3.0%分から2.2%に引き下げる。この手当は07年度まで3.8%だったが08年度は1年間のうち3カ月分に限って3.0%にしていた。これを通年に広げる。この二つの影響で、合計75億円が減額されることになる。

臨時国会の召集が「9月中旬」で固まり、政府・与党は12日を軸に調整している。ただ、民主党が代表選中の審議を拒んだうえ、福田首相が国連総会に出れば、本格論戦は下旬以降になる。会期をめぐっても、短期を求める公明党と政府との駆け引きが続いている。

生活保護受給者が通院する際に支給される交通費(移送費)について、厚生労働省は19日、高額支給の8割以上で審査が不十分とする調査結果を公表した。厚労省は「ずさんな処理と言わざるを得ない」として、審査にあたる自治体に対し、悪質な場合は刑事告訴も含めた厳しい対応をとるよう指導した。

教員採用を巡る汚職事件を受け、18日に開かれた大分県議会の全員協議会(全協)では、阿部英仁議長から、職員採用や人事に関する働き掛けを禁止するなどした「倫理宣言」が提案された。

訪中した高村外相は17日、中国の外交を統括する戴秉国(タイ・ピンクオ)・国務委員(副首相級)、楊潔チー(ヤン・チエチー)=チーは竹かんむりに褫のつくり=外相と北京市内で個別に会談した。中国国内での中毒も発覚した同国製冷凍ギョーザ問題で、早期の真相解明が必要との認識で一致。捜査当局間の協力を強めることにした。

 河野洋平衆院議長は15日、日本政府主催で9月2日に広島市で開くG8下院議長会議について国会内で記者会見し、ペロシ米下院議長の参加に触れて「米大統領選挙でも核政策について議論があるかもしれない。現在の共和党主導の核政策がそのまま続けられるのかどうかを含め、できれば伺いたい」と語った。

 就業の不安定さと正規社員と非正規社員との賃金格差の広がり問題や若年層で広がりつつあるワーキングプアなど相次いで問題が浮き彫りになってきている労働者派遣制度の在り方について、自民、公明の与党新雇用対策に関するプロジェクトチームは制度の見直しに対する提言をまとめた。次の国会での労働者派遣法の改正を目指すことにしている。
 同プロジェクトチームは労働者保護の観点から「特に問題の大きい事業形態である日雇派遣については原則禁止にするとともに、派遣労働者の待遇改善を図るための制度見直しを行うことが必要」としている。

 河野洋平、江田五月の衆参両院議長は、15日に開かれた戦没者追悼式で、先の大戦における日本の「加害責任」を昨年に引き続き今年も強調した。
 江田議長は、「わが国の侵略行為と植民地支配により、アジア諸国をはじめ広い地域の人々にも、多大な苦しみと悲しみを与えた」と明言した。
 一方の河野議長は「非人道的な行為によって人権を侵害され、今もなお苦しんでおられる方々に、改めて心からなるお見舞いの気持ちを申しあげたい」と述べた。昨年の追悼式では「日本軍の一部による非人道的な行為によって」と発言。今年は「日本軍の一部による」を削除したものの、お見舞いの気持ち」を「改めて」表明したことで昨年と同様の考えを伝えた。

 今回の合意について政府は「あくまで、小さな一歩に、小さな一歩で応じたということだ」(外務省筋)と、日本側は大きな譲歩をしなかったとの立場を強調する。

 確かに、日本側が実施する制裁解除項目に、北朝鮮が最も求めてきた人道物資輸送に限定した貨客船「万景峰92」の入港制限解除は盛り込まれなかった。

 「万景峰が日本国内で一番インパクトが大きい」(外務省筋)との判断に加え、交渉が次の局面を迎えたときの「切り札」にしたいとの思いも見える。

 複数の政府関係者によると、福田康夫首相は、12日午後に日朝協議が休憩となった際、斎木氏から合意案の報告を受けると「この範囲から逸脱しないように」と指示したという。

 自民党の麻生太郎、公明党の北側一雄の両幹事長ら自公幹部の非公式会談が13日昼、東京・帝国ホテルで開かれた。次期臨時国会の召集時期をめぐり、自民党は当初案の8月下旬から9月初旬に譲歩したが、公明党は9月下旬召集で譲らず、両党の溝は埋まっていない。お盆明けの合意に向け、今後も水面下の折衝は今後も続きそうだ。

 政府・自民党は、臨時国会でインド洋での海上自衛隊の補給活動を継続するための新テロ対策特措法の延長は外交・安全保障上の観点から不可欠としており、憲法59条の「60日ルール」に基づく衆院再議決を視野に「9月上旬の召集よりも先送りは難しい」(党幹部)としている。

政府・与党は11日、原油価格の高騰や景気悪化へ対応する「安心実現のための総合対策」の骨格をまとめた。中小企業の支援や省エネルギー技術の開発促進などを盛り込み、対策実施へ補正予算の編成も検討する方向だ。

太田農林水産相は10日、NHKの番組で、中国製の冷凍ギョーザ中毒事件を受けた国内の食の安全対策について、「日本は安全なんだけども消費者、国民がやかましいから徹底していく」と発言した。

福田首相は9日、訪問先の長崎市内で記者会見し、ロシアとグルジアの軍事衝突について「現在の事態を憂慮している。これ以上事態が悪化することのないよう、すべての当事者が自制して和平協議のテーブルに着くことが必要だ」と語った。

北京五輪開会式出席のため訪中した福田首相は8日、中国の胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席、温家宝(ウェン・チアパオ)首相と北京市内で個別に会談した。福田首相は中国製冷凍ギョーザ中毒事件の早期解決を強く促し、中国側は「捜査協力を強化し、一日も早く解決したい」(温首相)と応じた。

2007年度の国民年金保険料の納付率が、06年度(66・3%)に比べ2・4ポイント低下し、63・9%にとどまったことが6日、分かった。納付率の減少は2年連続。社会保険庁は80・0%を目標にしていたが、遠く及ばなかった。8日に開かれる厚生労働省の「国民年金特別対策本部」に社保庁が報告する予定。

鴨下一郎・新厚生労働副大臣は6日、朝日新聞社のインタビューに応じた。基礎年金の国庫負担率の引き上げ時期について「09年度中にきっちりやることが年金の信頼を取り戻す上で必要」としつつ、来年4月1日からの引き上げについては「明言しない」として、必ずしも固執しない考えを示した。財源は長期的には「間接税(消費税)が適当」との認識を示した。

 自民党の麻生太郎幹事長、公明党の北側一雄幹事長ら与党幹部は6日午前、都内のホテルで協議し、政府が今月半ばまでに骨格をまとめる経済対策の与党案の内容を早期に決める方針を確認した。自民党の保利耕輔政調会長は政府が12日に骨格を決めるとの見通しを示した。

 焦点であるインド洋での給油活動の延長については、国民の理解を得られるよう努力することで一致。臨時国会の召集時期や会期は結論が出なかった。

 県が薩摩川内市川永野町の採石場跡地で計画する産業廃棄物の管理型最終処分場をめぐり、候補地で実施した生活環境影響調査で「処分場を建設しても周辺の環境に問題はない」との結論をまとめたことが4日、分かった。5日の県産業廃棄物専門委員会に報告する。

 調査は、昨年5月の候補地決定後、県が1年をかけて行った立地可能性調査の一つ。「河川」「地下水」「騒音・振動」などの項目について、処分場の立地が周辺の環境に与える影響を専門業者に依頼して調べた。

 地質や遮水性など他の立地可能性調査はすべて終了し、同委はいずれも「安全性に問題はない」との県の結論を認める結果を出している。同委は水質などの専門家8人が調査の妥当性を審議する機関で、今回の調査でも県の結論を追認する結論を出せば、処分場計画は建設に向けて大きく動きだすことになる。

政府・与党は3日、厚生労働副大臣に鴨下一郎・前環境相(津島派)を充てる人事を内定した。

伊吹財務相は2日の初閣議後の記者会見で、09年度に予定する基礎年金の国庫負担引き上げについて「恒久財源が何年か後なら、それまでの『つなぎ資金』を考えないとできない」と述べた。財源として有力視されてきた消費税の増税が09年度中は難しいとの見方も示し、これに代わる財源を検討する考えを表明したものだ。

党三役の横滑り、派閥会長の相次ぐ入閣、派閥による売り込み……。福田改造内閣は閣僚17人のうち13人が代わる大幅改造となったが、その姿は首相が昨年の総裁選で8派閥に推されて党総裁に就いた経緯をなお引きずり、組閣のスタイルが旧来型に戻ったことを露呈した。

福田首相は1日に内閣改造と自民党役員人事に踏み切る意向を固めた。同日午前に首相官邸で公明党の太田代表と会談して最終確認する。首相は伊吹文明幹事長の後任に麻生太郎前幹事長を起用したい考え。31日に電話で打診、1日に直接会って要請する。

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