政府が検討する公的年金基金運用改革の土台となる経済財政諮問会議の専門調査会(会長・伊藤隆敏東大大学院教授)の第2次報告書の全容が22日、明らかになった。
報告書は総額150兆円にのぼる公的年金を単一基金が一括運用する現状を改め、複数の基金に分散。リスク許容度など一定の運用基準を決めたうえで、運用対象を従来の国内の債券・株式中心から高利回りを狙える海外投資や不動産・商品先物投資に広げるように提案している。民間から外国人も含めた優秀な運用専門家を採用することも求め「09年の年金制度検証までに改革の道筋をつけるべきだ」としている。
政府の経済財政諮問会議の民間メンバーはこの専門調査会の第2次報告書に沿った年金運用改革案を23日の諮問会議で提起する。
民間メンバーが年金運用の抜本改革を提言するのは、日本の公的年金基金の運用利回り(過去5年の平均収益率)が3.5%と、カナダ(10.4%)やノルウェー(6.9%)など海外の公的年金に比べ極端に低迷しているため。報告書は厚生年金や国民年金の積立金を一括管理・運用する「年金積立金管理運用独立行政法人」(GPIF)の硬直的な運用方針や運用体制が主因と指摘。国際的な分散投資を行うため、GPIFの欧米やアジアの拠点開設を提案したほか、GPIFの本拠を08年度末までに神奈川県に移転する計画は中止すべきだとしている。
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