4月の「ガソリン値下げ」が、現実味を増してきた。衆院での08年度予算案強行採決や日銀総裁人事をめぐる与野党攻防のあおりで、ガソリン税の暫定税率延長を含む税制関連法案の参院での審議時間が少なくなり、暫定税率の期限が切れる3月末までの成立がいっそう厳しくなったためだ。
与野党は12日、参院で13日から予算案を審議することに合意した。ただ、税制関連法案は予算案より遅れて審議入りするのが慣例で、従来通りの進め方なら審議入りは下旬にずれ込む。財政金融委員会を開く定例日が決まっているため、今月中に審議できるのは1日だけになる。民主党国対幹部は12日、記者団に「もうガソリン税は間違いなく下がる。審議時間が足りない」と語った。
すでに民主党内では、採決の4月ずれ込みを前提とした準備が進む。民主党が提出した税制関連法案の対案のうち、生活関連を先行処理した後、道路関連の対案と政府案を並行審議。参院が否決したとみなして衆院で再議決できるようになる4月29日近くまで引っ張り、ガソリン値下げの恩恵を浸透させる――。こんな戦術も浮上している。
与党も手をこまぬいてはいられない。民主党との修正協議に向けて、与党から修正案を提示する検討に着手。「国民生活の混乱回避」を大義に年度内に合意にこぎつけ、暫定税率の期限切れを回避するシナリオを描く。
ただ、暫定税率廃止と一般財源化は各種世論調査でも評判のいい政策だけに、民主党内では「中途半端な修正で決着すれば、党はもたない」(幹部)との主戦論が強い。与党内からも「小幅修正では厳しい。衆院再議決も覚悟する必要がある」(参院自民党幹部)との声が漏れる。
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