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進まぬ電子決裁、監査でダメ出し 岩手県、14億円投資
行政手続きの効率化などのため岩手県が巨費を投じた「電子県庁」のシステムが、電子申請の利用率が0.63%にとどまるなど、県監査委員から費用対効果が「極めて乏しい」と指摘を受けたことが15日、分かった。総務省によると、電子自治体推進計画を策定しているのは45都道府県にのぼるが、パソコン決裁への抵抗感や紙から離れる不安感もあって、利用が伸び悩んでいる。
岩手県は住民や事業者の各種申請がインターネット上でできる「電子申請・届出システム」と、県庁内部の決裁業務をオンライン上でできる「行政文書管理システム」を05年度までに整備して運用を始めた。両システムの整備費用や全職員に配ったパソコンの費用などは総額約14億円にのぼる。システムの維持管理費には毎年約7000万円を出してきた。
しかし県監査委員の指摘では、電子申請の利用率は07年度は9月までにわずか0.63%。当初は、システム稼働で県民の交通費が年間1億5000万円超、時間も27万時間超削減でき、職員の事務効率化も2万6000時間分浮くと見込んでいた。
行政文書管理システムは、係長、課長、次長、部長などとスタンプラリーさながらにハンコ取りに回る決裁の効率化を目指したが、06年度上期は、起案から決裁までパソコンで処理したのは全体の5%。当初は紙の使用量や郵送料などで年間3億5000万円超、5万8000時間の事務処理の軽減ができるとしていた。
県監査委員はそれらについて「職員の業務革新に対する意欲が弱く、事業の推進体制が不十分であった」と結論づけた。
同様の自治体は岩手県だけではない。旅費の申請といった庶務の利用にとどまっているケースも多く、例えば群馬県では、起案書に関しては全体の7.2%しか電子決裁で行われていない。
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